ストックイラストを投稿する側としては、「色違い」のイラストを投稿して効率よく作品数を稼ぎたいですよね。
しかし、
「色違いは審査でNGになる」
という話を聞いて登録しようか悩んでいる方も多いはず!
そこで本日はわたしが実際に「7パターン」の色だけ違うJPEG・PNGイラストを投稿して「AdobeStock」「Shutter Stock」「PIXTA」の3社でどのような結果になったのかをおつたえします。
界隈でも、「審査NG」になったものを再度審査に出してみたら「審査OK」になるなど、審査結果は変わることがあるほどグレーな部分が多いのでご参考までに!

各社のバリエーションに対する見解

各社のバリエーションに対する見解は下記の通り。(各社の公式ページからの抜粋です)
AdobeStockの見解
AdobeStockのヘルプページでは下記のように述べられています。
AdobeStockはベクター素材に力を入れているのでベクターアートについて言及されています。JPEGなどにも適用されるかは定かではありませんが参考までに。
アドビの目標は、購入者に多種多様なベクターアートを提供することです。ファイルの違いが背景色や効果のみの場合、提出しても不採用になります。購入者は、プロジェクトのニーズに基づいてアイコンやその他単純なオブジェクトをカスタマイズすることを好みます。より複雑なベクターアートの場合、全体的なカラー合成のバリエーションをいくつか提出したり、パターンやオブジェクトを再配置したりすることが求められます。一般に、1 つのファイルにつき最大で 3 つのバリエーションの提出は許容されます。
引用元:AdobeStockヘルプ
以下の画像では、アーティストが各バリエーションで色を変更することで画像のムードや雰囲気を変更しています。
次の方法を使用してバリエーションを追加することはしないでください。
引用元:AdobeStockヘルプ
・画像を反転する
・線の種類やサイズを変更する
・背景色のバリエーションを増やす
・影を追加する
・画像にフィルターを適用する
PIXTAの見解
PIXTAについては、同じようなものはNGという記載があります。
具体的にいくつならOK、いくつはNGというのはありませんが、「利用者目線で意味のあるバリエーションか」という点が重要視されているようです。
見た目の同じような作品が検索結果に複数並んでしまうと、購入者の方にとって検索・閲覧がしづらくなり、購入の妨げにつながるおそれがあります。
引用元: PIXTAガイド
そのため、PIXTAで類似と判断した素材についてはNGとさせていただくことがあります(類似素材が特に多い場合には、クリエイターご自身でベストなものをセレクトしていただくために、一旦該当素材すべてをNGとする可能性もあります)。
ShutterStockの見解
ShutterStockでは具体的な例とともにNGとされる類似コンテンツが明示されています。
色違いに関してはカラー版1点、白黒版1点、ラインアート版1点は許容されると明示されています。
コンテンツが「類似のコンテンツ。このコンテンツはすでに寄稿済みまたは公開済みの別の画像または動画クリップに非常に似ています」という理由で拒否された場合、寄稿していただいたコンテンツが弊社ウェブサイトですでに承認済みの画像または動画クリップにとてもよく似ていることが原因です。
引用元:ShutterStock
同じような画像や動画クリップが蔓延すると、お客様や寄稿者に対するユーザーエクスペリエンスの低下が起きてしまうことから、類似のコンテンツは受理しないようにしております。検索結果が繰り返したくさん表示されるとその閲覧に時間がかかってしまい、お客様のニーズに合う関連コンテンツの購入を阻む原因となります。
受理されない例(抜粋):
引用元:ShutterStock
7.同一の画像または動画クリップのトーン、彩度、色、またはフィルターを変更し、複数のパターンで提出している場合²。
² 同一の画像または動画クリップの場合は、カラー版1点、白黒版1点、フィルター版1点の提出が可能です。イラストやベクター画像の場合は、カラー版1点、白黒版またはラインアート版1点の提出が可能です。
色違いのイラスト7種類を各社に登録した結果

で、結局のところどうなのよ?
というのが気になるところですよね。
わたしはこんな感じの推し活動の必須アイテム、「痛バッグ」を7色作成しました。
データ形式はJPEGとPNGです。

その結果各社の審査結果がどうだったのかをお伝えします。
AdobeStockの色違いイラストの審査結果
AdobeStockで上記イラストを審査に出した結果…
7色全て通りました。

ヘルプページには3つのバリエーションは許容とあったので、まさか7つ全部通るとは…
「痛バッグ」なので色のバリエーションに意味があると判断されたのか、もしくはたまたまなのかあわかりませんがありがたいですね。
ただし審査申請から審査に通るまではなんと「約2ヶ月」かかりました!!
AdobeStockは「ベクター素材」の審査は比較的早いですが、それ以外のもの(かつ申請数の多い場合)はかなり時間がかかることを覚悟しておきましょう。
PIXTAの色違いイラストの審査結果
PIXTAの審査結果は…
なんとこちらも7色全て通りました!
おそらく利用者によって意味のある「色違い」と判断していただけたのかと思います。
PIXTAは審査自体は3日〜1週間程度ですが、ベクター素材の審査が非常に厳しいです。(それだけ利用者の利便性を大事にしている)ということだと思います。
有料サイトで購入した結果データが使い物にならないのでは困りますからね(汗)
≫ベクターデータで審査NGとなるポイントを見てみる(公式ページにジャンプします)

イラレで自動で不備をチェックしてくれるスクリプトが下記から無料ダウンロードできます。
PIXTAが提供しているものなのでご安心ください(チェック用のスクリプトはこちらから)
ShutterStockの色違いイラストの審査結果
ShutterStockの審査結果…
「赤色」1つしか通りませんでした。
≫お気に入りのキャラクターアイテムを飾った赤いトートバッグを見てみる
ShutterStockでは記載のある通り「カラー版1点、白黒版1点、ラインアート版1点」という条件通りで審査されている可能性が高そうです。
まとめ:ストック各社の色違いイラストの審査結果

色のみ変えたJPEG・PNGイラストを7パターン審査に出した結果、
という結果になりました。
一回の結果なのではっきりとしたことは言えませんが、参考になれば幸いです♪

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